海が大好きで、ダイビングに胸をときめかせるあなたなら、「ピピ島（Phi Phi Islands）」の名前を耳にしたことがあるかもしれません。
その美しい海の魅力はもちろんですが、もうひとつ、映画の舞台になったという話も、ピピ島が広く知られる理由のひとつです。
レオナルド・ディカプリオが主演したあの伝説的な映画、『ザ・ビーチ』のロケ地としてピピ島が登場したことを覚えていますか？
透き通るような海に、静かに波打つ白い浜辺、そしてのんびりとした島の時間——そんな風景を求めて、今も多くの旅人がピピ島を訪れ続けています。
その名のとおり、まさに”タイの秘密の楽園”、ピピ島の魅力を少しだけ、あなたと一緒に紐解いてみませんか？
タイの秘密の楽園ピピ島の特徴と行き方をたっぷりご紹介
ピピ島って、どんなところ？
タイという国は、東にタイランド湾、西にはアンダマン海を抱えており、そのアンダマン海に浮かぶ小さな群島がピピ諸島です。
世界的にも有名なリゾート地、プーケットをご存じの方も多いかもしれませんね。
実はピピ島は、そのプーケットの東に位置していて、船でおよそ２時間ほどで到着できます（2025年現在も同様です）。
ピピ諸島には主に「ピピ・ドン島」と「ピピ・レイ島」の２つがあり、滞在するなら広く開発されているピピ・ドン島が人気です。
映画の舞台となったマヤ・ビーチは、静かな美しさを湛えるピピ・レイ島にあります。2025年時点では、保護のために限られた条件下での再開放がなされており、観光客の立ち入り時間や人数には制限があることが多いです。
それから、この島には車がいないのが意外に新鮮だったり。私も道路沿いに“車のような何か”を見かけたことがありますが、それはどうやら倉庫代わりに使われていたようでした。
島内の交通手段はシンプルに自転車。しかもベルが備わっておらず、住民の皆さんは「ピンピン！」と可愛らしい擬音で知らせてくれるのです。小さな温かみを感じて、心がふわっと柔らかくなったのを覚えています。
そんな風に、のんびり・静か・ちょっとリゾートらしく、でも心地よい賑わいも持つ——ピピ島には、時間がゆっくりと流れている、そんな魅力があります。
ピピ島へのアクセス（2025年最新版）
ピピ島への行き方は、大きく分けて２つのルートがあります：
- プーケットから船で移動 — フェリーで約２時間。ゆったりとした旅ができ、揺れも少なめ。
- クラビから船で移動 — フェリーで約１.５時間。全体的に少し短時間で到着可能です。
どちらのルートにも、速さを求める方に嬉しいスピードボートの選択肢も。片道約45分〜1時間半ほどで到着でき、時間を節約したい方にはぴったりです。
私はいつもフェリー派ですが、それは「揺れが少なく、船の上でのんびりできること」が大きな理由です。波の音に包まれながら読書をしたくなる、そんな心地よさがあります。
とはいえ、旅行日程に余裕がない方や、日帰りでさくっと行きたい方にはスピードボートも賢い選択ですね。
手配方法にもいくつか選択肢があります：
- 自分でフェリー・スピードボートのチケットを購入し、港へ個別に行く。
- 送迎・チケット込みの便利なツアーパッケージを利用する。
ホテルから港までスムーズに送迎がついて、面倒なチケット手配も全部おまかせできるツアーは、価格的にもお得でとても便利。特に女性や初めてタイに訪れる方には心強い味方ですね。
2025年現在のピピ島の状況と注目ポイント
「あの砂浜の美しさは永遠……」と信じたくなるほど、かつてマヤベイは盛況でした。
しかし、サンゴ礁のダメージや生態系への影響が深刻化した結果、マヤベイは2018年から閉鎖され、その後も継続的な保護が続いています。
その間も地元の研究者や自治体は、サンゴ礁再生プロジェクトや水質改善に向けた取り組みを進め、徐々に回復の兆しが見え始めています。2025年現在、一部時間帯で限定的に立ち入り可能な日があるなど、変化の芽が出てきているようです。
ただし、今日も観光客は自由に行けるわけではなく、規制は依然として厳格に守られています。
悲しいことに映画の舞台だったあの光景をすぐには見ることはできませんが、“この場所を守るための時間”を旅人も共有できる。それって、どこか尊い気持ちにもなりますよね。
そして忘れてはいけないのが、ピピ島にはマヤベイだけでなく、ほかにもたくさんの見どころがあるということ！
おすすめアクティビティ＆立ち寄りスポット
- シュノーケリングやダイビングスポット：ピピ・ドン周辺、ビダ島、モンキー・ビーチなど
- 島内散策：ヴィレッジマーケットや地元のカフェ巡り
- サンセットクルーズ：誰かと一緒に見つめたい日没の空
- タイ・マッサージとスパ：潮風の香りとともにリラックス
アクセス情報まとめ（住所・アクセス方法）
ピピ・ドン島（宿泊拠点）には住所はありませんが、以下が参考になります：
アクセス例：
- プーケット出発 — プーケット港（Rassada Pier）からフェリーで約2時間
- クラビ出発 — トンサイ港（Ao NangまたはKrabi Town近郊）からフェリーで約1.5時間
ツアーを使う場合は、ホテルからの送迎も含まれていることが多く、とても便利。日本語対応のサービスも徐々に増えているので、心配な方でも安心です。
まとめとひとこと感想
ピピ島は、透明な海と柔らかな時間、ちょっとした映画の記憶、それに自然を守るための静かな努力。そんな色とりどりの要素が折り重なった、本当に特別な場所です。
2025年の今、「あの光景をすぐに取り戻したい」と思うのは自然な気持ち。でも、自然を守る時間の尊さを考えると、今こうして訪れる一人ひとりにも、少しだけ責任があるのかな、と私は思います。
島の人たちが「ピンピン」というやわらかな音で自転車の存在を知らせてくれたこと。その瞬間に感じた、ささやかな温もりや、ここが“ただの観光地”ではなく、誰かの日常であること──そういう何気ない風景と心の交差こそ、旅の宝物だなと感じています。
もしあなたがいつか、この島を訪れることがあったら、ぜひゆっくり息をするように、海と風と時間を味わってください。
そんなピピ島での時間が、あなたにとっても、あたたかく優しい思い出になりますように。
（私の小さな感想）
こうして文章を書きながら、あの“ピピ島で感じた心のやわらかさ”が、ふっと蘇ってきました。
海の色も、潮の匂いも、自転車の「ピンピン！」という音も、全部がやさしくて、忘れられないんですよね。
旅行を通じて得るのはただ“風景”だけじゃない。小さな衝撃と、静かな癒しと、少しの責任感も一緒にあるーーそんな体験をあなたにも味わってほしいな、と心から思います。
