「次のお休み、どこに行こうかな?」と迷ったとき、バンコクから気軽に足を延ばせる日帰りトリップは最高の選択肢です。
バンコク近郊には、メークロン市場やピンクのガネーシャ寺院など、数々の有名スポットがありますが、今回は少し趣向を変えて、隠れた癒しの島「クレット島」をご紹介します。
都会の喧騒からほんの少し離れた場所で、のんびりした時間を過ごすのは、きっと旅の大切な思い出になるはずです。
バンコクから日帰りで行けるクレット島ガイド
クレット島ってどんなところ?
クレット島(Koh Kret)は、バンコクの北に位置するノンタブリー県にある小さな中洲の島です。海に浮かぶ島ではなく、チャオプラヤー川の流れがつくり出した人工的な中洲で、首都から最も近い「島」として知られています。
地元のタイ人にとっても人気の観光地で、素焼きの焼き物や伝統菓子が有名なことから「お菓子と焼き物の島」と呼ばれています。
派手な観光スポットがあるわけではありませんが、のんびり散策して市場を歩き、地元の人と触れ合う…。そんな時間が都会で疲れた心を癒してくれます。
さらに、ここ数年はカフェやアートスポットも増え、若い世代や観光客の間でも「インスタ映えの島」として注目度が高まっています。
バンコクからクレット島への行き方(2025年最新)
バンコク中心部からクレット島までは約1〜1.5時間でアクセス可能。2025年現在、移動手段もさらに便利になっています。
① タクシー or Grab
最もシンプルなのはタクシーや配車アプリ「Grab」で行く方法。料金は250〜350バーツほどで、ワット・サナムヌア(Wat Sanam Nuea)の船着場まで直接行ってくれます。
言葉に不安がある場合も、Grabを利用すれば安心です。
・Grab公式サイト:Grab Thailand
② 路線バス
コストを抑えるなら路線バスもおすすめ。2025年時点でおすすめのルートは以下の通り:
- 伊勢丹デパート前から505番バス
- ビクトリーモニュメント駅から166番バス
- BTSモーチット駅から33番または52番バス(2025年に経路改定あり)
料金は20〜30バーツ程度。バスはワット・サナムヌア近くで下車できます。
クレット島の楽しみ方
① お菓子の食べ歩き
島内のマーケットには、タイの伝統菓子を扱う屋台がずらりと並んでいます。小さな一口サイズのお菓子が多く、価格は10〜20バーツほど。
中でもおすすめは「カノム・ブアローイ」(もち米団子のココナッツミルクスープ)や「カノム・チャン」(層になったカラフルなお菓子)。さらに、食用花を使った「花の天ぷら」もクレット島ならではの珍しい一品です。
② OTOPマーケットでショッピング
タイ政府が推進する地産地消ブランドOTOP製品が揃うマーケットは、旅人にとって宝探しのような場所。
特に、島の名産である素焼き陶器はバリエーション豊富で、アロマポットや小さな壺、モダンなカフェカップなどが並びます。時間とともに色が変わる焼き物は、旅の思い出としてぴったりです。
③ 地元クラフトビール「Chit Beer」を味わう
お菓子だけでなく、ビール好きには欠かせないのがChit Beer。
川沿いにある開放的な店内では、約20種類のクラフトビールを味わうことができます。特に「Chit Beer Original」は島の名物。
・公式Facebook:Chit Beer
④ 陶芸体験
「焼かない陶芸体験」は、クレット島ならではのアクティビティ。
ろくろを回しながら粘土で器を作り、そのまま天日干しで乾燥させて持ち帰れます。料金は50〜100バーツほどとお手頃で、家族旅行や友人との思い出作りにおすすめです。
⑤ サイクリングで島一周
クレット島は一周約7km。徒歩でも回れますが、暑い日にはレンタサイクルが便利です。料金は40バーツ前後。川沿いや小道を自転車で走り抜けると、風を感じながら非日常の景色を満喫できます。
2025年注目の新スポット
近年、クレット島にはカフェやギャラリーが増えています。2025年にオープンした注目スポットをいくつかご紹介します。
- Koh Kret Art Space:陶芸家や若手アーティストの作品を展示するアートギャラリー。週末限定ワークショップも開催。
- Slow River Café:チャオプラヤー川を眺めながらくつろげるカフェ。名物はハーブティーとタイ風スイーツのセット。
- Koh Kret Eco Tour:環境に配慮したガイド付きツアー。伝統工芸体験とセットで参加できる。
これらの新しい施設は、従来の素朴な魅力に加えて、若い旅行者にも楽しめるポイントとなっています。
おすすめモデルコース(半日・1日プラン)
半日プラン:
午前中にバンコクを出発し、昼前にクレット島到着。マーケットを散策しながら伝統菓子を食べ歩き、昼食は川沿いレストランでカオソーイやガイヤーンなどタイ料理を堪能。午後は陶芸体験をして、最後にSlow River Caféで一息。夕方前にはバンコクへ戻るスケジュールです。
時間に余裕がない人や、バンコク市内の観光も組み合わせたい人におすすめ。
1日プラン:
朝早く出発して島に到着後、レンタサイクルで一周しながら景色を楽しむのがスタート。途中、OTOPマーケットで陶器を探し、昼食はChit Beerでクラフトビールとともにローカルフードを味わいます。午後はKoh Kret Art Spaceでアート鑑賞やワークショップ体験。夕方は川沿いカフェで夕日を眺めながらのんびり過ごし、夜にバンコクへ戻るコース。
じっくり島の魅力を味わいたい人にぴったりです。
フォトスポット特集(2025年版)
バンコクにはSNS映えするフォトスポットが数多くあります。
マハナコーンスカイウォークのガラス床はスリル満点で人気撮影ポイント。
アイコンサイアムではチャオプラヤー川を背景にした夕暮れショットがおすすめです。
また、旧市街のワット・アルンはライトアップされた夜景が幻想的で、多くの旅行者が訪れる撮影名所となっています。
訪問のコツと注意点
- 週末の方がマーケットが活気づきますが、その分混雑もするので早めの時間がおすすめ。
- 現金が必要な屋台が多いため、小額紙幣やコインを多めに持参すると便利。
- 舗装されていない道もあるため、歩きやすい靴やサンダルを用意しましょう。
- 雨季(5〜10月)は突然のスコールがあるため、折りたたみ傘やカッパがあると安心。
まとめ:クレット島で見つける「ゆるやかな時間」
バンコクからたった1時間ほどで訪れられるクレット島。観光地として大規模な派手さはないけれど、そこには日常を少しだけ離れた「心のオアシス」が広がっています。
伝統菓子を食べ歩き、素焼きの陶器を手に取り、川沿いでクラフトビールを飲む…。そんなシンプルで贅沢なひとときが、きっと旅の思い出をより深くしてくれるはずです。
私自身もクレット島を訪れたとき、都会の喧騒とは違う「ゆるやかさ」にすっかり心を奪われました。観光というより「暮らすように過ごす」ことができる島――そんな印象です。
2025年、もしバンコク旅行を計画しているなら、クレット島はぜひ旅程に加えてほしい場所。次の休みは「お菓子と焼き物の島」で、心もお腹も満たされる休日を過ごしてみませんか?