生成AIの仕組み解説:RAGとファインチューニングで何ができるのか

生成AIの仕組み解説:RAGとファインチューニングで何ができるのか

こんにちは!今回は生成AI技術の中でも特に注目されている「RAG(検索拡張生成)」と「ファインチューニング」について解説します。AIに興味はあるけれど専門知識はない、という方にも分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

生成AIとは何か?簡単におさらい

生成AIとは、人間が書いたような文章を作ったり、画像を生成したりできる人工知能技術です。ChatGPTやGemini、Claude、AWS Bedrock、Stable Diffusion、DALL-Eなどが有名ですね。特に文章を生成するAIは「大規模言語モデル(LLM)」と呼ばれ、膨大な量のテキストデータから学習して人間のような会話ができるようになっています。

しかし、こうした生成AIにも限界があります。例えば:

– 学習していない最新情報は知らない
– 会社の内部情報は当然知らない
– 時に「もっともらしい嘘」をついてしまう

こうした問題を解決するための技術として「RAG」と「ファインチューニング」が注目されているのです。

RAG(検索拡張生成)とは?

RAGは「Retrieval Augmented Generation(検索拡張生成)」の略で、簡単に言うと「AIに外部データを参照させて回答を作らせる」技術です。

RAGの仕組み

RAGは大きく2つのステップで動作します:

1. 検索フェーズ:ユーザーの質問に関連する情報を外部データ(社内文書、最新ニュース、製品マニュアルなど)から検索します
2. 生成フェーズ:検索で得た情報を基に、AIが回答を生成します

例えば、「当社の新製品Xの特徴は?」という質問に対して:

– 通常のAI:「申し訳ありませんが、特定の会社の新製品Xについての情報は持っていません」
– RAG対応AI:「新製品Xは防水機能を搭載し、バッテリー寿命が従来比2倍になりました。価格は98,000円で…」(社内資料から情報を取得)

RAGのメリット

– 最新情報や専門情報を活用できる
– 会社独自の情報に基づいた回答ができる
– AIが「知らないこと」を無理に答えようとする「ハルシネーション(幻覚)」を減らせる
– AIモデル自体を変更する必要がない

ファインチューニングとは?

ファインチューニングは、既存のAIモデルに追加学習をさせて、特定の目的や分野に特化させる技術です。

ファインチューニングの仕組み

1. 汎用的なAIモデル(ベースモデル)を用意する
2. 特定の目的に合わせたデータセットを準備する
3. そのデータを使ってAIモデルに追加学習させる
4. 特定分野に特化したAIモデルが完成する

例えば、医療分野の質問に特化したAIを作りたい場合、医学論文や診断事例などのデータを使って追加学習させます。

ファインチューニングのメリット

– 特定分野での回答精度が向上する
– 会社のトーンや文体に合わせた回答ができる
– 特定の業務フローに沿った対応ができる
– 一度学習すれば外部データを毎回参照する必要がない

RAGとファインチューニングの違い

両者の主な違いは以下の通りです:

特徴 RAG ファインチューニング
仕組み 外部データを検索して参照 AIモデル自体を追加学習
得意分野 特定の事実に関する質問 特定の形式・スタイルでの回答
データ更新 外部データを更新するだけでOK 再学習が必要
実装の難易度 比較的容易 やや複雑
コスト 検索システムの運用コスト 学習用の計算リソースが必要

どんなビジネスシーンで活用できる?

RAGの活用例

1. カスタマーサポート:製品マニュアルや過去の問い合わせ履歴を基に回答
2. 社内ヘルプデスク:社内規定や手続きに関する質問に正確に回答
3. 法務・コンプライアンス:最新の法令や規制に基づいたアドバイス
4. 研究開発支援:最新の論文や特許情報を参照した技術相談

ファインチューニングの活用例

1. 特定業界向けアシスタント:医療、法律、金融など専門分野に特化
2. 企業文化に合わせた対応:会社の価値観やトーンに合わせた回答
3. 特定業務の自動化:定型業務の処理や文書作成の自動化
4. 多言語対応:特定言語や方言への対応強化

RAGの精度を高めるポイント

RAGの精度は検索の質に大きく依存します。以下のポイントに注意しましょう:

1. 検索方法の選択

– キーワード検索:単純に単語が含まれているかを検索
– ベクトル検索:文章の意味を数値化して類似度で検索
– ハイブリッド検索:上記両方を組み合わせて精度向上

2. データの前処理

– 文書を適切な大きさに分割する(チャンキング)
– 重要なキーワードやメタデータを付与する
– 不要な情報を削除してノイズを減らす

3. 検索結果の活用方法

– 関連性の高い情報だけをAIに渡す
– 情報の信頼性や新しさを考慮する
– 検索結果が不十分な場合の対応を決めておく

ファインチューニングを成功させるポイント

1. 質の高いデータセットの準備

– 目的に合った多様な事例を集める
– データの質と量のバランスを取る
– バイアスに注意する

2. 適切なベースモデルの選択

– 目的に合ったサイズと性能のモデルを選ぶ
– オープンソースか商用モデルかを検討する

3. 過学習の防止

– 評価データを別に用意する
– 学習の進み具合を監視する
– 適切なタイミングで学習を止める

実際に始めるには?

RAGを始める手順

1. 必要な外部データを整理・収集する
2. データを検索しやすい形に加工する
3. 検索システムを構築する(AWSならKendraやOpenSearchが便利)
4. AIモデルと検索システムを連携させる
5. テストと調整を繰り返す

ファインチューニングを始める手順

1. 学習用データセットを準備する
2. ベースとなるAIモデルを選定する
3. 学習環境を準備する(AWSならSageMakerが便利)
4. ハイパーパラメータを調整しながら学習を実行
5. 評価と改善を繰り返す

まとめ:RAGとファインチューニングの使い分け

RAGが向いているケース
– 常に最新情報が必要な場合
– 社内文書など独自情報を活用したい場合
– 回答の根拠を明示したい場合

ファインチューニングが向いているケース
– 特定の文体やスタイルが重要な場合
– 特定分野の専門性を高めたい場合
– 外部データ連携なしで高速に回答したい場合

生成AIの可能性を最大限に引き出すには、これらの技術を目的に応じて適切に選択し、時には組み合わせることが重要です。まずは小規模な実証実験から始めて、徐々に本格的な導入を検討してみてはいかがでしょうか?

生成AIの世界は日々進化しています。RAGとファインチューニングを理解して活用することで、あなたのビジネスも一歩先へ進むことができるでしょう!

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